1億円の行方(5)旧奈良尾町
1980年代後半に行われた通称「ふるさと創生事業」で、国から交付された1億円の
使い道をスメルするという下世話な企画の最終回です。(※写真はイメージです。)
旧奈良尾町の場合
▲旧奈良尾町は明治22年(1889年)に、奈良尾郷と岩瀬浦郷の2ヶ郷で形成さ
れた奈良尾村として発足。
昭和18年(1943年)に、町制施行し 奈良尾町が誕生しました。
人口は昭和25年の10,790人をピークに、新町合併直前の平成16年7月には
3,079人と減少しています。
▲旧奈良尾町役場は 新町合併後も新上五島町役場 奈良尾支所として使用されています。
▲場所はこちらです。
▲旧奈良尾町といえば、国の天然記念物に指定されている 奈良尾神社のアコウ樹が
有名ですね。
▲場所はこちらです。
▲さて、長崎港と福江港を結ぶ 海の玄関口でもある奈良尾港の背後の高台には「ふる
さと観音公園」という公園がありますが、旧奈良尾町が「ふるさと創生事業」で造っ
たのが この公園にある観音像だそうです。
▲場所はこちらです。
▲この観音像は長崎県出身の彫刻家である北村西望の作、ということです。
【画像はWikipediaの平和祈念像から転載】
▲もしかしたら、日本庭園風の この公園自体も「ふるさと創生事業」で整備されたの
かもしれません。
なぜ奈良尾の「ふるさと創生」で観音像なのかは謎です。
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旧奈良尾町の「ふるさと創生事業」について、「ほかにも何かやったみたい」という
ことでしたが、今回の事業以外の資料がないそうです。 観音像だけで1億円かかった
とは思えませんので、旧有川町と同様の「分散型事業」でしょうね。
引き続き調査したいと思います。
→ 1億円の行方(1)旧有川町にもどる
【参考文献リスト】
・奈良尾町郷土誌
・有川町郷土誌(昭和47年)