【若松】 土井ノ浦教会のカリスト記念館
若松郷の土井ノ浦地区にある土井ノ浦教会にカリスト記念館があります。
▲場所はこちらです。
▲教会堂の傍にカリスト殉教顕彰碑なるものがありますが、こちらの由緒書きには、
寛永元年(1624年)五島藩主22代・盛利は、キリシタン弾圧を誇示するた
め、教会の伝道師カリストを若松から一里ばかりのタブトに於いて処刑した。
彼は日向に生まれ、豊後、有馬で布教し五島に渡り、27年間若松島を根拠地とし
て各地に伝道し、キリシタンの父、教師と慕われた。
役人にひかれて行くカリストの後を追うキリシタン達に、不朽のお恵を下さる神様
を賛美するように諭し、刑場では友人に別れ手紙を書き、晴衣に着替え、刑吏に感
謝の詞を述べ、イエス。マリアの御名を唱えて、首をはねられた。
時は1624年4月19日、享年57歳であった。
と書かれていました。
カリスト記念館の「カリスト」とは、江戸時代初期に若松島で活躍した伝道師のことを
指すようですね。
▲そんなカリスト記念館は、教会堂と隣接する司祭館の間にあります。
▲こちらが玄関。
▲開けてみるとこんな感じ。
▲マリア観音や、
▲明治から昭和にかけての貴重な文書が保管されています。
実際にはカクレキリシタン資料館といった感じのようですね。
▲こちらはカクレキリシタンの年間行事を記した「日繰り」と呼ばれるものでしょうか。
ちなみに、こちらのサイトではマリア様に見立てたという「アワビの貝殻」が紹介さ
れていましたが、私が訪れたときには展示されていませんでした。
▲こちらも明治以降のものだと思いますが、「ぱっぱ まるごすさま」と書かれている
ようです。木箱の中に十字架と一緒に納められていたのでしょうか。
近年新上五島町は、土井ノ浦教会や長崎の教会群とキリスト教関連遺産に構成される
頭ヶ島教会などの町内に点在する29の教会群を観光の主軸に据え、「祈りの島」と
してPRしていますが、こういったものに祈りの原点みたいなものが見えてきますね。
【参考文献】
・土井ノ浦教会カリスト資料館 | 「おらしょ-こころ旅」(長崎の教会群とキリスト教関連遺産)
・カクレキリシタン(宮崎賢太郎)
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