1億円の行方(1)旧有川町
みなさん「ふるさと創生事業」というものを ご存じでしょうか?
(※写真はイメージです。)
Wikipediaによりますと、正式名称は「自ら考え自ら行う地域づくり事業」という若干
わけのわからない事業ですが、要はバブル真っ只中の1988年から翌89年に 国から
各市町村に対して「好きに使っていいよ」と1億円プレゼントした丸投げ事業です。
ふるさと創生事業の変わった使い道&その後 - NAVER まとめ というサイトによると、
これはダメだろう・・・といったものまで好き勝手に作られております。
この新上五島町も平成16年8月に合併するまでは5つも町があって それぞれ1億円
もらっているわけですから、1つくらいユニークなものを作っているだろう というこ
とで 調べてみました。
なお、今回は資料といえるものが ありませんでしたので、全編通して新上五島町役場の
職員の方に ご協力いただきました。この場を借りて厚く御礼申し上げます。
旧有川町の場合
▲旧有川町は 明治22年(1889年)に 中心となる有川5ヶ郷を含む 計14ヶ郷で
形成する有川村として発足。
昭和9年(1934年)に町制施行し 有川町が誕生しました。
人口は昭和35年の13,280人をピークに、新町合併直前の平成16年7月には
7,107人と減少しています。
▲新町合併後、旧有川町役場は新上五島町役場 有川支所として使用されています。
▲場所はこちらです。
▲旧有川町といえば、国の重要文化財に指定されている頭ヶ島天主堂が有名ですね。
【画像はWikipediaの頭ヶ島天主堂から転載】
▲場所はこちらです。
▲さて、さきほどの新上五島町役場有川支所の隣には 来庁者用の2階建て駐車場が
ありますが、旧有川町が「ふるさと創生事業」で造ったのが この駐車場です。
▲かつての役場周辺には駐車場とよべるようなものはなかったので、役場を利用する
住民にとっては けっこう嬉しいことだったのかもしれませんね。
【画像は「国土画像情報1974~1978年撮影」を編集】
▲そのほか有川総合運動公園内の野球場の整備や 水産振興補助金などに充てられた、
ということです。
▲こちらが野球場。奥に陸上トラックと併用される野球場がもう一面あります。
▲場所はこちらです。
住民サービスの向上を図るという、意外と堅実な使い方でしたね。
→ 1億円の行方(2)旧上五島町につづきます
【参考文献リスト】
・有川町郷土誌(昭和47年)
平成26年の旧有川町に関する記事はこちら ↓