「Zama」に「みJOY」(1)
タイトルの「Zama(ざぁま)」に「みJOY」は、五島の方言で「超カワイイ!」と
いう意味になりますが、あずにゃんやテイルレッドたんについての記事ではありません。
どちらも上五島発信のタウン誌の名前で、基本的に夏・冬の年2回刊です。
▲「Zama」は平成9年7月に14名のボランティアスタッフで創刊されました。
判型はA4判、ページ数は約50ページ。定価は創刊号から3号までが300円、4号
以降は350円でした。
▲創刊の経緯について、巻頭の「発刊にあたって」に書かれていましたので、要約し
てみると、
・「情報発信」という手段で五つの町を一つにまとめてみたい。
・知っているようで実は知らない情報を、五島で頑張っている人は勿論、また都会
に出て行って頑張っている人たちに、幅広く伝えていきたい。
という理念のもとに「Zama」は作られた、ということです。
念のために書いておきますが、新上五島町は平成16年に若松・新魚目・上五島・有川・
奈良尾の5つの町が合併して誕生しました。
▲町の懐かしい写真を紹介する「タイムマシンにおねがい」や、
▲「バクダン」といった人気コーナーがありました。
▲あと、なぜか毎号上五島在住の女性のスナップが見開きで紹介されているのも大きな
特徴でしたね。
▲創刊当時はインターネットはもちろん携帯電話も普及していなかった時代でしたので、
旧5ヶ町で行われるイベントをまとめて知ることができるという意味でも画期的だった
と思います。
そのほか、釣り・民話・音楽・映画・スポーツ・上五島出身の有名人などの様々な情報
を知ることができました。
▲号を重ねるごとに若いスタッフも増えていったようで、平成13年・夏の9号には
16名のスタッフで運営していたようです。
▲スタッフの増減を繰り返しながら、平成15年・夏の13号まで順調に刊行されて
いましたが、次号の発刊が遅れ、1年半後の翌16年・冬に14号が刊行されました。
▲14号の巻末にはお詫びが掲載されていますが、遅延の最大の原因として、スタッフ
の入れ替わりと、編集方法の変更による不手際が報告されています。
この号のスタッフは11名がクレジットされています。
▲そして、スタッフの健闘もむなしく平成17年・10月の15号をもって廃刊とな
りました。最終号には7名のスタッフがクレジットされていますが、創刊時から残った
スタッフは2名だけのようです。
▲最終号の「廃刊のお知らせ」にはスタッフの悲痛な思いが伝わってきます。廃刊に
至った最大の原因は、やはり人手不足だそうです。
▲翌平成18年7月に後継のような形で「みJOY」が創刊されました。
→ Zama」に「みJOY」(2)につづきます
【参考文献】
・Zama 1~15号