新上五島町に残る江戸時代の鳥居 その3
引き続き、新上五島町に現存する江戸時代の鳥居を年代の新しい順にご紹介したいと
思います。「その3」では17世紀の鳥居と、年代のわからない鳥居についてご紹介
します。
祖父君神社 二の鳥居(浦桑郷)
▲こちらは元禄3年(1690年)6月に建立されました。
今のところ、こちらの鳥居が新上五島町に現存する最古の鳥居だと思います。
▲同じ浦桑郷の常楽院というお寺の山門も、同じ時期に同じ目的で建立されたようです。
祖父君神社の鳥居と常楽院の山門についてはこちら ↓
【新魚目】 浦桑郷にある常楽院の山門と、祖父君神社の二の鳥居 - スメルズ for Kamigoto
続きまして、建立年代のわからない鳥居です。
白鳥神社の鳥居(間伏郷)
▲享和3年(1803年)、間伏郷と西神ノ浦郷の産土神として白鳥神社は創建され
ました。
▲私の見立てでは創建当初に建立された鳥居だと思うのですが・・・。
▲柱には明らかに何か刻まれているようです。このくらいの感じなら光の加減で根気
強く待てば読めそうなものですが、遠くてなかなか行く機会もありませんので、今度
行ったときは思い切って拓本をとってみようかと思います。
▲場所はこちらです。
青方神社の三の鳥居(青方郷)
▲こちらは風化が激しくて判読できませんでした。右の柱の「奉造立山王権現宮」に
始まる願文は所々読めますが、建立年号が刻まれているはずの左の柱が全くダメでした。
私の勘で建立年代は浦桑・祖父君神社と同じ17世紀後期頃、もしかしたら同じ目的で
建立されたのかもしれません。
青方神社についてはこちら ↓
【上五島】 青方神社に牛の像がある理由 - スメルズ for Kamigoto
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▲ちなみに、日本で最古の鳥居は山形市鳥居ヶ丘にある「元木の石鳥居」という鳥居
だそうです。天延年間(973~976年)の建立ということですので、千年以上前の
鳥居ということですね。すごいです。
【参考文献】